★「行政書士試験相談室」 第46号

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 ★「行政書士試験相談室」 第46号    平成18年12月25日発行

                  presented by 中川総合法務オフィス
◆◇◆目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆◆◇◆

1.「平成18年度本試験問題解説…第26問『行政法』…情報公開請求」

2.行政書士試験についての【質疑応答】

3.「平成19年度行政書士試験 基礎から学ぶCD講義−全教科講義と精選過去
問題演習」、「行政書士実務講座…相続と会社設立」など

4.お知らせ

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1.「平成18年度本試験問題解説…第26問『行政法』…情報公開請求」

   ※「行政法」は、中川総合法務オフィスの予想通り、条文中心でありなが
 らこの試験の中心科目といっていいような位置になっています。
  「総論」「行政手続法」「行政不服審査法」「行政事件訴訟法」「国家賠償
 法」「地方自治法」の諸法の基本は完全に押さえる必要があります。

また、行政事件訴訟法の比重が高まってきています。


■平成18年度第26問

 
◆Aは行政庁Bに対し、情報公開法*に基づいて行政文書の情報公開請求を行ったo
 BがAの請求に対し一部不開示決定を行ったので、Aは異議申立てまたは情報公開
 訴訟を提起しようと考えている。
  次の記述のうち、法令および最高裁判所の判例に照らして、正しいものはど
れか。

1 異議申立てに対し、Bは、当初の一部開示処分は誤りであり全てを不開示とす
るのが妥当であると判断した。この場合、Bは当初の一部開示決定を取り消し、全
部を不開示とする決定を行うことができる。

2 Aは、異議申立てを提起するか取消訴訟を提起するかを、自由に選択すること
ができるが、一旦異議申立てを行った場合には、異議申立ての結論が出る前に取
消訴訟を提起することは許されない。

3 非公開決定の取消訴訟において当該行政文書が書証として提出された場合には、
非公開決定の取消を求める訴えの利益は消滅する。

4 行政文書等の開示請求権はAの一身に専属する権利とはいえないから、Aの死亡
後も、当該行政文書の非公開決定の取消を求める訴えの利益は消滅しない。

5 Bは、非公開決定理由書において付記された理由以外の理由を、取消訴訟段階
で主張することも認められる。

(注)*行政機関の保有する情報の公開に関する法律
 
 
 
 
 
 











 

■正解…5

1.× 間違いです。行政不服審査法47条3項は「…ただし、異議申立人の不利益
に当該処分を変更することができず、…」と定めています。拘束力により、不利
益変更はできません。


2.× 間違いです。法には制限はありませんから、要件が満たされたならば自
由に選択できます。


3.× 間違いです。判例は「非公開決定の取消訴訟において,当該公文書が書
証として提出された場合であっても,上記決定の取消しを求める訴えの利益は消
滅しない(最判14・2・28)としています。



4.× 間違いです。判例は「条例に基づく公文書等の開示請求権は,請求権者
の一身に専属する権利であって相続の対象となるものではない」としています
(最判平16・2・24)。


5.○ その通りです。判例は「公文書の非公開事由を定めた逗子市情報公開条
例(平成二年逗子市条例第六号)五条(2)ウに該当することを理由として付記してさ
れた公文書の非公開決定の取消訴訟において、実施機関が、右決定が適法である
ことの根拠として、当該公文書が同条(2)アに該当すると主張することは、許され
る。」として、追加主張を認めています(平成11・11・19)。

★参照条文

【行政不服審査法】


(決定)
第四十七条  異議申立てが法定の期間経過後にされたものであるとき、その他不
適法であるときは、処分庁は、決定で、当該異議申立てを却下する。
2  異議申立てが理由がないときは、処分庁は、決定で、当該異議申立てを棄却
する。
3  処分(事実行為を除く。)についての異議申立てが理由があるときは、処分
庁は、決定で、当該処分の全部若しくは一部を取り消し、又はこれを変更する。
ただし、異議申立人の不利益に当該処分を変更することができず、また、当該処
分が法令に基づく審議会その他の合議制の行政機関の答申に基づいてされたもの
であるときは、さらに当該行政機関に諮問し、その答申に基づかなければ、当該
処分の全部若しくは一部を取り消し、又はこれを変更することができない。
4  事実行為についての異議申立てが理由があるときは、処分庁は、当該事実行
為の全部若しくは一部を撤廃し、又はこれを変更するとともに、決定で、その旨
を宣言する。ただし、異議申立人の不利益に事実行為を変更することができない。

5  処分庁は、審査請求をすることもできる処分に係る異議申立てについて決定
をする場合には、異議申立人が当該処分につきすでに審査請求をしている場合を
除き、決定書に、当該処分につき審査請求をすることができる旨並びに審査庁及
び審査請求期間を記載して、これを教示しなければならない。


【行政事件訴訟法】

(原告適格)
第九条  処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」とい
う。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者
(処分又は裁決の効果が期間の経過その他の理由によりなくなつた後においても
なお処分又は裁決の取消しによつて回復すべき法律上の利益を有する者を含
む。)に限り、提起することができる。
2  裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する法律上の
利益の有無を判断するに当たつては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定
の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考
慮されるべき利益の内容及び性質を考慮するものとする。この場合において、当
該法令の趣旨及び目的を考慮するに当たつては、当該法令と目的を共通にする関
係法令があるときはその趣旨及び目的をも参酌するものとし、当該利益の内容及
び性質を考慮するに当たつては、当該処分又は裁決がその根拠となる法令に違反
してされた場合に害されることとなる利益の内容及び性質並びにこれが害される
態様及び程度をも勘案するものとする。



★参照判例

○愛知県公文書公開条例(昭和61年愛知県条例第2号)に基づき公開請求された公文
書の非公開決定の取消訴訟において,当該公文書が書証として提出された場合で
あっても,上記決定の取消しを求める訴えの利益は消滅しない(平成14年02月28
日最高裁判所第一小法廷) 。


○本件は,被上告人らが,旧鹿児島県情報公開条例(昭和63年鹿児島県条例第
4号。平成12年鹿児島県条例第113号による全部改正前のもの。以下「本件
条例」という。)に基づき,本件条例所定の実施機関である上告人に対し公文書
の開示を請求したところ,上告人から公文書の一部非開示処分を受けたため,そ
の取消しを求めている事案である。ところで,記録によれば,被上告人Aは平成
10年5月23日死亡していることが明らかである。本件条例に基づく公文書等
の開示請求権は,請求権者の一身に専属する権利であって相続の対象となるもの
ではないから,本件訴訟のうち同被上告人に関する部分は,その死亡により当然
に終了しており,原判決中同被上告人に関する部分はこれを看過してされたもの
として破棄を免れない(最判平16・2・24)。



○公文書の非公開事由を定めた逗子市情報公開条例(平成二年逗子市条例第六号)
五条(2)ウに該当することを理由として付記してされた公文書の非公開決定の取消
訴訟において、実施機関が、右決定が適法であることの根拠として、当該公文書
が同条(2)アに該当すると主張することは、許される。(平成11・11・19)。

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2.【受験生と先生の質疑応答】


受験生:情報公開請求事件は多いのですね。


先生:そうです。国も地方自治体も公開に積極的なことも影響しています。別枠
で「情報公開法」を来年度の解説に付け加える予定です。
 
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