割賦販売と所有権留保売買…民法論点(「物権法…動産売買と即時取得等」)

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

★基礎から学ぶ民法 第37号 平成19年3月24日(土)

◆◇◆目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆◆◇◆
1.本日の民法の問題(「物権法…動産売買と即時取得等」)

2.我妻民法について

3.お知らせ

             presented by 中川総合法務オフィス
◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆◆◇◆

◆◆◆新発行の特典付きCD講義◆◆◆

★決定版:平成19年度「司法書士試験」午前の部(憲法・民法・刑法・商法)CD講義−基礎編−★


  司法書士試験の基礎学力養成に最適です。

   http://rima21.com/shihoshosigozen.html

メルマガ読者は、送料は、北海道から沖縄まで、無料にします。





 ★行政書士・司法書士ダブルライセンス教室(2007年版)

 平成19年度の「行政書士試験」と「司法書士試験」の合格を目指す講座です。
 平成18年から行政書士試験は大幅に内容が変更になり,法律科目を重視して再編成されました。
 
 「司法書士試験」も受験生が増加し司法書士は人気資格です。
 
 この講座は両試験の新傾向に完全対応した過去問・予想問題などの演習を中心に指導する講座です。
 
 ⇒両資格のダブルライセンスは実務の幅が広がり街の法律家として大活躍できるようになります。
 
  http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/18/P0001889.html

 
……………………………………………………………………………………………

1.本日の民法の問題 「物権法…動産売買と即時取得等」

                 平成18年度司法書士試験 第15問 より


■次の対話は,動産売買に関する教授と学生との対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。

教授・:動産の割賦販売では,代金が完済される前に売主Aは買主Bに目的動産の所有権を移転して引き渡すことになりますから,Aとしては,どのようにして代金の支払を確保するかが重要になりますね。
   今日はこの問題について考えてみましょう。まず,代金の支払を怠っているBが事情を知らない第三者Cに目的動産を転売して引き渡したという事例では,Aは,どのような手段をとることができますか。

学生:ア Aは,Bの債務不履行を理由として売買契約を解除することができます。この場合に,目的動産は解除前にすでにCに転売され,引渡しも行われていますから,Aとしては,Cから目的動産を取り戻すことはできません。

教授: ところで,動産売買の売主には目的動産についての先取特権が認められていますね。先ほどと同様に,代金の支払を怠っているBが目的動産をCに転売して引き渡したという事例で,転売代金が支払われていない場合,Aは,動産売買の先取特権に基づいてどのような手段をとることができますか。

学生:イ Aは,動産売買の先取特権に基づく物上代位権の行使として,目的動産の転売によりBが取得する代金債権を差し押さえることができます。

教授: 目的物の転売代金がすでに支払われてしまっている場合には,どうですか。

学生:ウ その場合には,物上代位権の行使として8の代金債権を差し押さえることはできませんから,Aとしては,Cのところにある目的動産に対して直接に動産売買の先取特権を行使することになります。

教授: ところで,自動車の割賦販売では,所有権留保という方法がしばしば用いられています。A8間の売買契約の目的動産が自動車であったとして,AB間で代金が完済されるまで当該自動車の所有権をAに留保する旨の合意があった場合にお
いて,先ほどと同様に,代金の支払を怠っているBが当該自動車をCに転売して引き渡したという事例で,Aは,どのような手段をとることができますか。

学生:エ Aは,Cが当該自動車を即時取得した場合を除き,売買契約を解除して,所有権に基づきCに対して当該自動車の引渡しを請求することができます。

教授:その自動車についてA名義で道路運送車両法に基づく登録がされているとすれば,即時取得の点はどうなりますか。

学生:オ 登録されている自動車についても即時取得の規定は適用されますが,CにはBが所有権を有しないことを知らなかったことにつき過失があることが多いと思いますので,その場合には即時取得は成立しません。

1 アユ  2 アオ  3 イウ  4 イエ  5 ウオ



































■正解…5

 

ア.○ その通りです。「代金の支払を怠っているBが事情を知らない第三者Cに目的動産を転売して引き渡したという事例」では、通常はCがその動産を即時取得します(192条)。債務不履行を理由に契約を解除しても、Cに対抗することはできません。

イ.○ その通りです。Aは民法304条に基づき動産売買の先取特権を行使することができます。代金債権を差押えれば、それを代金債権に充当させることができます。

ウ.× 間違いです。333条により、動産の先取特権はいわゆる「追及力」がなく、第三者に引き渡された後は先取特権を行使できません。

エ.○ その通りです。所有権はAに残っていますから、即時取得されたことがない限り所有物の返還請求権をCに対して行使することができます。



オ.× 間違いです。道路運送車両法により登録された自動車に192条は適用されないとするのが判例の考えです(最判昭62・4・24)。不動産と同様の扱いにするのが妥当の考えです。





★参照条文

(物権の設定及び移転)
第百七十六条 物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。

(不動産に関する物権の変動の対抗要件)
第百七十七条 不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。

(動産に関する物権の譲渡の対抗要件)
第百七十八条 動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなければ、第三者に対抗することができない。


(即時取得)
第百九十二条 取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。

(物上代位)
第三百四条 先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
2 債務者が先取特権の目的物につき設定した物権の対価についても、前項と同様とする。


(動産売買の先取特権)
第三百二十一条 動産の売買の先取特権は、動産の代価及びその利息に関し、その動産について存在する。


(先取特権と第三取得者)
第三百三十三条 先取特権は、債務者がその目的である動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができない。


★参照判例

○道路運送車両法による登録を抹消された自動車は本条の適用を受ける。(最判昭45・12・4)

○道路運送車両法により登録された自動車に本条は適用されない。(最判昭62・4・24)



………………………………………………………………………………………


 
…………………………………………………………………………………………… 
2.我妻民法について

◆我妻民法は、長く学会の通説の解説書として君臨してきました。その「民法講義」は、圧倒的なボリュームで全巻通読は非常に困難でした。
 
 私は「民法総則」と「債権総論」はよく参照しました。
 
 いまの学生は、もう知らないのでないでしょうか。本屋さんでも見かけなくなりましたね。
 
 
◆「民法案内」は、愛弟子の川井健教授等によって補てい版が出ています。前にメールマガジンで星野先生の民法学習方法を申し上げましたが、こちらの方はまずしっかりとした概説書を読むように薦めています。
 「民法案内」は民法の解釈センスを磨くには最高の本との評価を与えていいでしょう。私も、20代のころ、布団の中で毎晩1章(1節)を読むのを習慣にしていることがありました。
 
  
◆「物権法」は改訂版を出す前に我妻先生がお亡くなりになりましたので、古いもののみが古本屋さんで高値で売れていました。わたしも、何とか苦労して難波の古本屋でやっと手に入れました。薄いのですが、非常に切れのいい文章でした。入手してとても嬉しかった事を覚えています。
 
 
◆憲法についてもたびたび言及されていました。こちらの造詣も深かったようです。


◆ダットサン民法の愛称で親しまれた「民法1・2・3」も愛読しました。通説を簡潔に記述した最高の本でした。今でも好きです。やはり、お弟子さんたちにより改訂版が出ています。


◆民法講義のシリーズの中で、やはり「民法総則」は民法の学習をするのであれば一度読んでおくべき本と思います。中でも、法律行為論や時効論は優れています。

◆民法講義シリーズでは、民法総則の次に「債権総論」が人気がありました。信義則を基本にすえた見事な利益衡量論はまさにお手本の法解釈でした。実務界にも十分に精通しての公平な法解釈には説得力がありました。


◆我妻民法を「基本書にできる人・できない人」の分かれ目
 我妻民法はいわゆる「全部書かれている本」です。基本書とするには分厚すぎて敬遠する人が多い本でした。しかし、これを基本書にしていた人もいました。その境目は何でしょうか。
 それは、法解釈学で言うと、自己の体系を作っていける人です。学習の主体性がハッキリしている人です。そういう人はこのような分厚い本でも構わないのです。
 それとやはりある程度の学習が進んだ人でないと読みこなせないでしょう。必要なところとそうでないところが読んでいて分からないと困りますから。
 わたしも、我妻民法のオモシロさが分かったのは、有斐閣双書などのレベルの学習がほぼ終了して、四宮総則などを熟読するようになった頃でした。
 
……………………………………………………………………………………………
3.【お知らせ】 

◆「最短距離で話せるようになる英会話訓練法」

Eブック「最短距離で話せるようになる英会話訓練法」を読むことにより、以下のことが理解できます。

あなたが英語を話せない本当の原因がわかります。
英語が話せるようになるための2つの鉄則がわかります。
効率よく身につく英会話練習法がわかります。
英語を話す上で一番大切な●を●●する方法がわかります。
基本動詞のイメージの掴み方がわかります。
こういったことを理解した上で、練習をすることで

英会話練習の効果と効率が格段に上がります。


英会話力が身についていることがきちんと実感できます。


(英語が身につきますので)英語学習がさらに楽しくなります。

 
 この商品の購入は、以下の「購入」ボタンを押してください。
 
  http://ryoko.1exile.com/be6/rima64725b.html


……………………………………………………………………………………………

 ★「行政書士試験プレミアムCD講義」
 
  「全教科解説CD講義」・「精選過去問題演習CD講義」・「予想問題模擬  テストCD講義(年間発行分全部)」・メールによる質問サポート付の完璧  コースです。

  ◆このメールマガジンの読者(まぐまぐで確認)は定価59800円を
  10000円引きの49800円にします



    ※お申し込みはこちらから。
    
    http://gyosei.rima21.com/premium.html


 
 
 ★H19年度行政書士試験「第1回」予想模擬問題 新発行!
 
  記述式対策が付いています。
  
  商品は3000円、メルマガ読者は、送料無料です(代引きは+250円)。
  
  MP3ファイル等でも提供できます。
 
  
※お申し込みはこちらから。

http://gyosei.rima21.com/yoso.html



………………………………………………………………………………………

◆◆オススメのメールマガジンのご紹介◆◆

(1)「行政書士試験相談室」
 
 平成18年度からの新・行政書士試験に合格し法律家を目指すメールマガジンです。受験指導で実績のある中川総合法務オフィスの提供です。憲法、民法、行政法、商法(会社法)、基礎法学、一般知識等(政治、情報、文章等)を徹底解説します。試験情報も万全です。
 
 ★★『本年度試験問題の解説』の掲載を開始しました!★★
 
 
 登録 http://www.mag2.com/m/0000200400.html
 
 
 また、このメールマガジンでは無料音声講義も開始しました。←新企画!



(2)「会社法相談室」

 平成18年5月から、新「会社法」が施行されました。このメールマガジンでは、会社法に関する様々な話題を取り上げていきます。企業法務に詳しい中川総合法務オフィスの提供です。
 
 
 登録 http://www.mag2.com/m/0000197619.html




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


★中川総合法務オフィス  http://rima21.com/

○「知的財産権・著作権」「会社法」「相続」が専門的主要業務です。

○「法律資格講座」は、国家試験の合格を第一にして、六法や知的財産法などの

法律を段階的学習理論に基づき、一歩一歩「条文・判例・法理論」を中心にマス

ターしていく講座です。



〒617-0828  
京都府長岡京市長法寺川原谷13−6

電話 050−3424−5102 FAX 020−4669−6788

問い合わせ先メールアドレス:home@rima21.com

2006 (c) rima office all rights reserved

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□



この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。